SNSで集客するな!飲食店が今すぐやめるべき7つの行為
飲食店経営において、SNSは必須と言える集客ツールです。しかし、飲食店の集客を成功させるためには「SNSで集客するな」が鉄則です。言っていることがちょっとどころか、かなり矛盾していますね。
こんにちは。
武野 慎一郎です。
この記事を読めば、上記の言葉は矛盾しておらず、「SNSで集客するな」の真意と重要性を知れます。これから飲食店経営を始める方、SNS集客で困っている方の助けになる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
SNS集客で飲食店が今すぐやめるべき7つの行為
まず、飲食店が行うSNS集客として「今すぐやめるべき行為」を7つご紹介します。SNS集客に困っている方の場合、いずれか1つまたは複数の行為に当てはまっている可能性が高いでしょう。
これから飲食店経営を始める方は、SNS集客でNG行為をしてしまわないよう、反面教師としましょう。
1.プロフィールが薄すぎる
SNSのプロフィール欄はInstagramなら150文字以内、Twitterなら160文字以内で店舗に関する情報を記載できます。
150文字・160文字以内でプロフィールを記載できるのに、20~50文字程度で終わってしまっているのは非常にもったいない行為です。
ユーザーがSNS投稿に興味を持ってくれても、プロフィール内容が薄いと店舗情報を把握できなかったり、興味を削がれたりする可能性があります。プロフィールを充実させるために、以下の情報を整理してみましょう。
- お店の場所は?
- 何を提供するお店?
- お店の特徴や名物は?
- 英語表記は必要?
- 食べログなどのリンクはある?
これらの情報を整理した上でプロフィールを充実させると、SNS投稿を見た後の情報収集や興味関心を促せるようになります。
2. 目的を持って運用していない
「あなたがSNSを使って集客する目的はなんですか?」と聞かれて、うまく答えられない、あるいは「もちろん集客ですよ!」と答えてしまう場合、そのSNS集客は失敗する可能性が高いでしょう。
確かにSNS集客の目的は多くのお客さまに来店していただくことですが、細かい目的設定がとても重要です。例えば「新規のお客さまを増やしたい」のと「リピーター様を増やしたい」のとでは、同じ集客でもアプローチの方法が異なります。
このように、細かい目的によってアプローチ手法や施策の難度は異なるため、まずは「SNS集客でどのような課題を解決したいか?」をしっかりと考えるのが大切なポイントです。目的を設定する際は、次のような情報を整理すると設定しやすくなります。
- SNS集客のターゲットは誰か?
- 店舗が現在抱えている課題とは?
- 店舗が持っている強み・弱みとは?
- 競合店と差別化できるポイントは?
3. 1日の投稿数が少ない
各種SNSでは、タイムラインやフィード※などに表示される投稿を“アルゴリズム”によって自動的に決めています。アルゴリズムとは、無数の指標を使って各投稿を分析し、有用性を見極めるためのプログラムです。
SNSのアルゴリズムが基準としている指標の中には、「投稿の頻度」も含まれています。つまり、投稿頻度が多いアカウントほどタイムラインやフィードに表示される可能性が高く、それだけ多くのユーザーの目に留まりやすくなります。
また、投稿頻度を上げるとユーザーとのコミュニケーション接点も自然と増えて、より高い集客効果が見込めます。1日の投稿数が1件以下の場合は、まず1日2・3件まで投稿頻度を上げてみましょう。
※SNSでユーザーの好みなどに合わせて自動的に投稿が表示される部分
4. SNS運用の対価を支払っていない
SNS運用を手伝ってくれているスタッフがいる場合、そのスタッフにはしっかりと対価を支払うべきです。SNSによる集客は継続性が大切なので、SNS運用の対価がなければモチベーションの維持は難しいでしょう。
SNS運用手当を出すことが難しい場合は、「業務時間のうち1時間をSNS運用に集中できる時間にする」など工夫し、スタッフへの対価をしっかりと支払いましょう。「スタッフの個人SNSで集客につながる投稿をしてくれた1件いくら」と報酬を設定し、スタッフの個人SNSを活用するというアイディアもあります。
5. お客さまの投稿に反応がない
せっかくお客さまが店舗に関する投稿をしてくれたのに、店舗側からそれに対する反応がないのは寂しく感じるでしょう。
お客さまの中には店舗とのコミュニケーションや信頼関係を大切にしている場合もあります。お客さまの投稿を徹底的に拾い上げ、コミュニケーションや信頼関係を大切にしていることをアピールしましょう。
6. SNS集客の選択肢が少ない
飲食店集客では「これ」と固定概念を持つことはNGです。SNSは集客に有効なツールですが、それに固執することはありません。ブログや広告、YouTube動画など集客方法は他にもたくさんあります。
飲食店によってはSNS集客との相性が悪いケースも考えられます。にもかかわらず、「SNSで集客できなきゃダメだ!」と固定概念を持っていると、泥沼にハマってしまうかもしれないので注意してください。
他にも選択肢があることを意識している方が、精神的に楽な状態でSNS集客に取り組めます。
7. 宣伝目的に走っている
SNS集客で宣伝ばかりに走っているアカウントを見ると、冷めた気持ちになってしまうのはなぜでしょうか?それは、スマートフォンやSNSの普及により、多くの人が「コミュニケーション」を強く求める時代になっているからです。
従って、飲食店のSNS集客では宣伝目的ばかりに走らないよう注意してください。コミュニケーションを意識する方が、結果として宣伝効果が高くなるケースが珍しくありません。
「SNSで集客するな」の真意
SNSの利用者数は年々増加し、総務省の調査によれば2020年時点では、全体で70%を超えています。今や60代の方の半数以上が利用しているほどです。
出典:総務省『情報通信白書 令和3年版 ポイント』
SNSとはもはやコミュニケーションツールの枠を超え、「生活の一部」として浸透しています。そうしたSNSで集客臭たっぷりの投稿を見かけたら、ユーザーはどう感じるでしょうか?
数十年前にWeb広告が流行し、インターネットが生活の一部になっていくにつれてWeb広告を疎ましく感じるようになったように、宣伝目的に走ったSNSアカウントというのはユーザーに嫌われる可能性が高いのです。
これが「SNSで集客するな」の真意です。
つまり集客に注力するのではなく、ユーザーとのコミュニケーションや情報発信を楽しみながら運用するのが、現代におけるSNS集客の鉄則だと言えます。
飲食店とSNS集客の相性は良い!しかし、活用方法がキモ
人の心理とは面白いもので、目の前に有益な情報がいきなり飛び込んできても警戒してしまい、情報をスルーしてしまいます。しかしそれが、自分がフォローしているSNSアカウントからの情報だと、たいして有益ではない情報でも「有益だ」と思い込むのです。
だからこそ、SNS集客へ取り組む際は集客や宣伝ばかりに走るのではなく、まずは「ユーザーと仲良くなること」が大切です。
飲食店とSNS集客の相性は最高です。しかし、活用方法が少し違うだけで成果に雲泥の差が生まれます。まずはこの記事でご紹介した内容を参考に、SNS集客に取り組んでみていただければと思います。