【飲食店の原価管理】原価率でおちいりやすい3つの落とし穴
わかっているようで、やってしまいがちな原価設定のポイントをあなたも確認してみませんか?
こんにちは。
武野慎一郎です。
今回は原価率を意識しすぎて、おちいりやすい注意点と失敗しない3つのポイントについてお話します。 まず一つ目は、原価率の重要性について、説明してきましたが、飲食店を経営する時は原価率から考えるのではなく、あくまでも、コンセプトが大事ということです。
飲食店のコンセプト
いつ、どこで、だれに、なぜ、どのようにお店を出すのかが、重要で、付加価値のつけ方が見えてきます。
例えば、私のお店の近くに、居酒屋でも、お子様歓迎でキッズスペースを設け、ファミリー層とママ友会で、大変にぎわっている店舗があります。
正直、既製品ばかりで、決して味がいいとは言えません。もちろん、原価率も安いのでしょう。しかも、居酒屋なのに、お子様プレートまで用意してあります。
近くにマンモス小学校と新興住宅街もあるので、お子様連れのニーズが多いのです。そこでキッズスペースの付加価値がひときわ輝く訳です。
その他にも、ビルの最上階できれいな夜景が見える特等席がある店舗や、目の前でシェフがローストビーフを切り分けるサービスがある店舗、リモート飲みができる環境が整っている店舗などは、付加価値を意識することで、原価率を下げれる、良い例ではないでしょうか?
粗利の大きさに注視する
2つ目は、原価率だけにとらわれず、粗利の大きさも意識することです。
例えば、1ポンドステーキ3000円の原価率が50%だとすると、粗利益は1500円です。
3000円×0.5(50%)=1500円 3000円ー1500円=1500円
原価率の安い代表格、枝豆1皿300円で原価率が20%だとすると、粗利益は240円です。
300円×20%(20%)=60円 300円ー60円=240円
2つの商品を比べた時、売れて、儲かるのはどちらでしょうか? もちろん答えは、1ポンドステーキです。 一見原価率の安い枝豆のほうが儲かりそうですよね。 同じ利益を出そうとすると、枝豆を7皿以上売らなくてはいけません。 原価率だけにこだわるのではなく、粗利も大きさも、しっかり意識することが大事になってくることがわかりますね。
人件費でバランスをとる
3つ目は逆に、美味しい料理にこだわりすぎて高くなった原価率を、人件費で削減することです。FL60%以内が通例でですから、高くなった原価率のしわ寄せは、人件費に偏るのです。 飲食店はピープルビジネスだという言うことを、忘れてはいけません。 あるアンケートで、
もう二度と行かないお店のベスト3は
- 1位は味がおいしくない68%
- 2位は店員の態度が悪かった67%
- 3位は店員が忙しそうで来てくれなかった37%
飲食店ですから、味が一番は当然かもしれませんが、1%の僅差でサービスが重要視されているのです。3位もサービスに関わるものですね。
つまりいくら原価率をあげて、磨き上げても、サービス一つ、接客態度一つで台無しなってしまうのです。
人件費削減でのリスクは、提供時間の遅れや、バタバタしていて落ち着かない雰囲気、新人教育ができていないなど、サービスの低下が懸念されます。
以上3つのことを注意しながら、メニューつくりに取り組んで見てください。開業後でも、つかえる。知識ですので、忘れず意識しておくことをおすすめします。
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