こんにちは。
武野慎一郎です。
今回は飲食店経営で最も重要な「週次会議」について、具体的な進め方をご紹介していきます。
「うちの店でも週次会議をやっているけど、正直あまり成果が出ていない…」
「毎回数字の報告で終わってしまう…」
こんな悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
実は、週次会議の本当の目的は「数字の共有」ではありません。
最も重要な目的は「スタッフの成長」なんです。
週次会議を通じて実現すべきことは2つあります。
1つ目は「スタッフと店舗目標の認識合わせ」
2つ目は「具体的な改善アクションの設定」です。
では、具体的にどのように目標を設定すればよいのでしょうか?
飲食店における目標は、必ず数値で設定します。
例えば、
・「今週の客単価を2,800円まで上げる」
・「ディナータイムの席回転率を1.8回転にする」
・「新メニューの販売数を1日30品にする」
といった具体的な数値目標です。
まず、今週の客単価を2,800円まで上げるという目標。これを達成するには、ドリンクの提案とデザートの販売強化が効果的です。本店では、メイン料理を注文いただいたお客様に、その料理に合うドリンクを必ず一品ご提案することにしました。さらに、食事の最後にデザートメニューをお持ちする時間を必ず作ります。その結果、客単価は2週間で300円上昇し、目標を達成することができました。
次に、ディナータイムの席回転率1.8回転という目標。これは提供時間の管理がポイントです。私たちは、オーダーから提供までの時間を細かく区切り、工程ごとの目標時間を設定しました。特に、注文を受けてから最初の一品が提供されるまでを7分以内、メイン料理の提供までを15分以内と定めました。その結果、平均滞在時間が15分短縮され、目標の回転率を実現できました。
最後に、新メニューの販売数を1日30品にするという目標。これは視覚的なアプローチが効果的でした。まず、新メニューの写真を店内の目立つ位置に設置。さらに、実際の料理を注文されたお客様の反応を、スタッフ間で共有し、おすすめポイントを統一しました。その結果、提供3日目には目標の30品を達成することができたんです。
このように、数値目標は必ず具体的な行動と結びつけることで、確実な成果につながっていくのです。」
会議の進行は3つのステップで行います。
まず、数値の確認です。
・先週の売上、客数、客単価
・各シフトの稼働状況
・食材のロス率
をチェックしていきます。
次に、未達成項目の原因分析です。
ここで重要なのは、スタッフ自身に考えさせること。
「お客様が少なかった」といった環境要因ではなく、
「自分たちに何が足りなかったか」という視点で考えることが大切です。
最後に、具体的な改善策の設定です。
例えば、「接客を丁寧にする」ではなく、
「テーブルアプローチを3回以上行う」といった、
具体的な行動計画を立てていきます。
会議を成功させるポイントは3つあります。
1つ目は「数値化された目標設定」です。
すべての目標を定量化し、達成基準を明確にします。
2つ目は「自己責任の認識」です。
外部要因を言い訳にせず、自分たちでコントロールできる要素に注目します。
3つ目は「具体的な行動計画」です。
実行可能な細かいステップに分け、誰が、いつまでに、何をするのかを明確にします。
ここで、よくある失敗パターンについてもお話ししましょう。
3つあります。
・マネージャーが答えを教えてしまう
・数字の報告だけで終わる
・前回の改善策のフォローアップがない
これらは、必ず避けるようにしましょう。
週次会議は、スタッフの成長と店舗改善の重要な機会です。
以下の3点を意識して実施することで、必ず成果は表れます:
1.具体的な数値目標の設定
2.スタッフ自身による課題認識
3.具体的な改善行動の設定
この動画が皆さんの店舗運営のお役に立てば幸いです。
ご視聴ありがとうございました。明日からの週次会議に、
ぜひこれらのポイントを取り入れてみてください。