融資の担当者が事業計画書でチェックをしている5つの項目
融資担当者は実際事業計画書の何をチェックしていると思いますか? 今日はこのテーマで話を進めていきたいと思います。
こんにちは。
武野慎一郎です。
融資担当者は、事業計画書の中で次のようなことをチェックしていると思います。5つのチェック項目としてあげてみます。
- 経営者の熱意が汲み取れるか
- 経営に対する考え方に筋が通っているか
- 数値に根拠があるか
- 経営者が経営のことを深く考えているか
- 事業計画に実現の見通しがあるか
言葉にするとこんな感じでしょうか?
一つずつ整理していきましょう。
①経営者の熱意が汲み取れるか
経営には予測不能なことが多く、開業後に想定外の事態が発生し、それに対して経営者が振り回されてしまうというようなことが当たり前のように発生しますが、経営者の熱意が高ければ、どのような苦難に直面したとしても乗り越えようとするはずです。
また、開業時に抱いた目標を達成するためにがむしゃらに行動することも期待できます。
そのことが経営の安定化と成功につながっていくため、金融機関にとって、融資する相手が経営に対して熱意があるかどうかは重要な部分となります。
あなたが目指す部分や情熱に関する部分ですね。
担当者の人が一番気になる部分だと思います。
②経営に対する考え方に筋が通っているか
経営に関する用語に「経営理念」というものがあります。ビジョンのことですね。
「我が社は、このようなことを大事に思う価値観のもとで経営を行う」という経営を行うにあたってブレてはならない考え方のことです。
これがないと、経営に対する姿勢が不安定になります。
経営者一人で、あるいは夫婦で経営を行っているうちは考え方が共有できているので経営に対する姿勢が不安定になることはありませんが、従業員を雇用した場合、経営理念が共有されていないと、経営に対する姿勢がブレまくり、その結果経営そのものが不安定になってしまいます。
そのようなことを感じさせてしまうと、融資担当者は不安になります。
しかしこの経営理念の部分は経営者になってからも考えがさらに充実してくる部分です。最初はどんな想いで事業を行っていくかを素直に伝えるだけで十分だと思います。
私の会社の経営理念は「縁でつながる全ての人が幸せを実感する」という理念を掲げています。私のお店である武野屋を通して縁でつながるたくさんの人達がどんな形であれ、幸せだなって思える会社、従業員もその家族も、そしてこのお店に通ってくれる全ての人が少しでも幸せだと感じる時間を提供できればと思いこの理念にしています。
③数値に根拠があるか
事業計画書の中で数値を明確に示すことは当然のことですが、示す数値に根拠がなければなりません。単なる希望的観測のもとで書いた数値や「だいたいこんなものだろう」というような甘い見通しのもとで書いた数値には信ぴょう性がありません。
一番ダメなのはその根拠のない数字はすぐに見破られることです。相手は数字のプロですからね。数値には、「これに関して、このような理由で、こうなることが見通せるので、その結果としての数値がこれなのだ」という明確な根拠が必要なのです。
融資担当者も、過去にいくつもの事業計画書を見てきた数字のプロなので、根拠のない数値は、すぐに見破ります。 具体的に月に何人のお客様にきてもらい、単価がいくらの物を提供する。
その中で何パーセントかが利益になりますよ。 あなたのお店のことですから、相手がいくら数字のプロでも、お店のことはあなた以上にはわからないのですから、自信を持って、数字と向き合いましょう。
④経営者が経営のことを深く考えているか
事業計画書には、「経営を良くするためにこのような取り組みを行います」というアクションプランがいくつも盛られています。それに対して、経営のことを深く考えている経営者であれば、「アクションプランに関して、このような課題が発生した場合は、このように解決していきます」といったように、起こる可能性のあることを事前に想定したうえで、それに対する対処方法も事前に明らかにしておきます。
そうすることで、いざその局面が巡ってきたときに変化が生じたとしても、臨機応変に対応することができ、経営も安定します。例えば、思ったより集客ができないと感じたときに第二の集客プランとして、地域に限定したダイレクトメールを考えていますとか。 今までの実績で、いくらぐらい広告に投資すれば、戻りがこの程度あるので、数字が伸び悩んだ時は考えています。と、具体的な対策案を考えておくことをオススメします。最悪の事態を考えながら、その最悪の事態の対策案を考えるのも事業計画につながるので是非考えてみてくださいね。
⑤事業計画に実現の見通しがあるか
事業計画書は、開業してから一定期間内に一定の成功を収める道筋を具現化したものです。
その通りにものごとが進めば、開業者も成功をおさめ、金融機関も金利を含めた融資額の全額を回収できることになるのです。なので、融資をしてもよいのかどうか、すなわち「この人にお金を預けてもよいのか」を判断するうえで事業計画の実現の見通しは重要なポイントとなるのです。 あなたが開業しようとするお店に似た、あなたなりのデータがあるだけで十分説得力が増します。
今のジャンルにした理由と、そのジャンルが今後どのようになる可能性があるかという見通しの部分は非常に大切になります。 あなたが開業したいと考えた根拠のデータは最大の武器になりますので、整理してみてください。
今回は融資担当者が何をチェックしているか?と相手の気持ちになって考えてみました。
この5つのポイントである。
- 経営者の熱意が汲み取れるか
- 経営に対する考え方に筋が通っているか
- 数値に根拠があるか
- 経営者が経営のことを深く考えているか
- 事業計画に実現の見通しがあるか
このポイントは、今後開業するにあたり、色々な場所でアウトプットしていくことになる項目です。 あなたの目指す、お店の未来をあなたの言葉でしっかり表現できるように整理していきましょう。
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