【飲食店の事業計画書】いくら稼げるのかを明確にするための売上計画の作成方法

こんにちは。

武野慎一郎です。

あなたは、開業した場合のお店の利益をすぐに計算できるでしょうか？開業前のあなたにとって、売上計画は、特に苦労をする計画になると思います。

どの程度の売り上げを稼げるのかは実際にお店をオープンしてからでないと分からないと思っているのではないでしょうか?

確かにその通りなのですが、そのつもりで営業をしてしまうと出たところ勝負の経営となってしまい、思うようにお客様に来店してもらえなかった場合、お店の支払いに支障をきたし、営業を続けることが難しくなってしまいます。

飲食店は基本的に現金商売なので、日々どの程度の現金を手にすることができるのか、すなわち、どの程度の売り上げを得られるのかが大変重要なのです。

さらに、売り上げは、結果論としての数字を基にするのではなく、「毎月この程度の支払いがあり、この程度の利益も残していきたいので、この程度の売り上げが必要となる」、「この程度の売り上げを得るために、このような形での営業を行っていく」という部分につながっていく必要があるのです。

そのために、売上高を、分解して考えていきましょう。

毎月の売上高＝平均客単価（一人のお客様が平均いくらお金を使うか）×一日の来店客数×毎月の営業日数

一日の来店客数＝席数×回転率（一つの席に何人客が入れ替わるか）

具体的な数字を使って考えてみましょう。

数字は、あてずっぽうで考えるのではなく、理想的なお客様の懐事情や利用目的などと照らし合わせて考える必要があります。

店内の席数が30席、昼と夜の営業で毎月の営業日数が25日、昼の回転率が3、夜の回転率が2、昼の平均客単価が800円、夜の平均客単価が3,000円だった場合の月の売上高は、以下になります。

（800円×30席×3回転＋3,000円×30席×1回転）×25日＝6,300,000円

ここで、お店の毎月の支払いや目標とする利益をクリアーするために7,000,000円必要だった場合、当初想定した売り上げを700,000円底上げするための対応を考えてみます。

例えば、夜に来店してくれそうな理想的なお客様が中高年の男性会社員が中心であった場合、メインの料理が出てくるまでのとりあえずの一品やお酒に合う（酒が進む）逸品を充実させることで、平均客単価を500円高めることが可能となるかもしれません。

夜の平均客単価を500円高くすることができた場合、月の売上高は7,050,000円となり、必要額をクリアーできます。

あるいは、昼に提供するメニューに関して、お客様が注文してからすぐに料理を提供できるように料理の作り置きや調理方法を工夫することで、回転率を3から4に高めることが可能となるかもしれません。

昼の回転率を3から4に高めることができた場合、月の売上高は6,900,000円となり、必要額とのギャップを縮小することができます。

残りのギャップ100,000円は、ランチの持ち帰りサービスを行うことで解消できるかもしれません。

むろん、このような計算は、机上の空論ではいけません。

根拠が必要であり、そのために、他のライバル店の営業内容を調査し研究する、事前にシミュレーションを行うなどの検証が必要となります。

このような形で想定することが可能となった売上高（月単位と年単位）を計算の根拠と伴に記したものが売上計画なのです。

ここでは、数値を入力するだけで売上や損益分岐点がわかる、売上管理シートをダウンロードできるようにしておきますので、あなたの予測売上であれば、損益分岐点がいくらになるかを確認していきましょう。

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