融資担当者の心を引き寄せるための3つのポイント
融資の成功率をUPする方法として、担当者の心を引き寄せるために必要なことはなんだと思いますか? 今回は融資担当者の心を引き寄せる為の3つのポイントとして話を進めていきたいと思います。
こんにちは。
武野慎一郎です。
融資は、あなたからの融資相談を受ける担当者が融資を審査するための稟議を作成しない限り実現しません。つまり、融資担当者を「この人を応援したい」という気持ちにさせなければ融資は前に進まないのです。
それでは、どうすれば融資担当者の心を引き寄せることができるのでしょうか。
大切なのは、次の三つです。
① 開業する動機に共感してもらうこと
② お金に関してきちんとした人だという印象を与えること
③ 確実に返済してもらえそうだという印象を与えること
一つずつ考えて行ってみましょう。
①開業する動機に共感してもらうこと
もし、あなたの開業理由が以下のような理由だったら担当者の人はどう感じるでしょうか?。
・思い付きで開業を考えてみました
・この仕事は儲かりそうだから開業しようと思いました
・今ブームになっているので開業しようと思いました
明らかに印象も悪いですし、実際あなたもそんな考えの人に投資をしてみようとは思わないと思います。そうではなく、筋道の通った熱い思いが感じられ、それに対して状況を良く調べているという印象を与えることで、あなたの開業動機に共感してもらえます。
つまり、次のような内容が伝わることです。
例えばです。
・開業して、自分のお店を家族で経営することが、私の前々からの夢でした。
・今まで15年以上の経験を基に、開業資金も少し準備できた為、開業する絶好のタイミングだと思いました
・開業後に、今まで学んできた調理方法を基に、私しかできない、オリジナルの提供方法でミシュランガイドの星をもらうことが私の今後の目標なんです。
ここまで、この動画をみてきているあなたであれば、今後のビジョンがしっかりと見えていると思います。そのビジョンに対しての気持ちを率直に伝えるように心がけると自然と想いは伝わると思います。ちなみに私が融資担当者に伝えた想いは、私が生まれた街に、蕎麦の文化を根付かせたい、地域のみんなに愛される飲食店を作りたいという気持ちを素直に伝えていきました。
②お金に関してきちんとした人だという印象を与えること
融資した後に返済が滞ると、金融機関に損失が発生します。もちろんあってはならないことですよね。あくまでも人と人の信頼関係の中で話は進んでいきます。
よって、融資担当者に「お金に関してきちんとした人だ」という印象を与えることが大変重要なのです。
それに関して、融資担当者は、「相談者が、お金をちゃんと管理できる人なのか」ということを気にします。
相談者が開業を希望する人であれば、次のようなことがポイントになります。
・開業のための自己資金を計画的に準備してきたか
・今までの生活の中の必要な支払いもきっちりと行ってきたか
開業を果たすために何年も前から毎月一定の金額をコツコツと貯金しているような人であれば、開業後の事業資金もきっちりと管理できるだろうというように思われます。
これに関しては、開業資金を溜めるのに利用した金融機関の通帳を見せることで印象が良くなります。
開業前の会社員等だった時代に、毎月の公共料金やローンなどの支払いを一切滞ることなく行えてきた人であれば、融資した後の返済もきっちりと行ってくれるだろうというように思われます。 これに関しては、支払いや返済の引き落としに利用した金融機関の通帳を見せることで印象が良くなります。 今までの実績等は融資担当者もしっかり調べてきますし、隠すことなどできません。 今までのあなたの日常に対して、どのような管理を行える人なのか?という部分をみています。
③確実に返済してもらえそうだという印象を与えること
確実に返済してもらえそうだという印象を与えるためには、お金に関してきちんとした人だという印象を与えるだけでは弱いです。いくら真面目にコツコツ行える人でも、お金に関してきちんとしていても、事業が上手くいかなければ返済できなくなってしまうからです。
これに関しては、開業後に、返済のための原資を確実に確保できるのだということを見える化する必要があります。 あなたが実際にお店をオープンさせて、事業を行っていく中で、しっかりお客様に認識してもらい、事業を継続できるかどうかということです。
つまり、開業後の収益計画を、分かりやすく且つ正確に作成するということです。
返済のための原資となるものは、最終利益と減価償却費を合計したものです。
毎月の収入額と支出額が項目ごとに明確になっており、それによる返済のための原資も明確になっている収支計画を作成することが、融資担当者に対して良い印象を与えます。
今回は担当者の心を引き寄せる3つのポイントとして
・開業する動機に共感してもらうこと
・お金に関してきちんとした人だという印象を与えること
・確実に返済してもらえそうだという印象を与えること
冷静に考えれば当たり前のことでも、事業計画や融資返済計画として考えるとつい違う方向にいきがちです。 今のあなたの思いの部分を明確に伝えることが一番大切だと思います。
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